2012年10月2日火曜日

満員御礼 culture milk 1st cup!!//music theory workshop japan #5

Culture Milk[カルチュアミルク] 1杯目!
http://tweetvite.com/event/g8xy



(音楽理論講座で、必死にカンペを見る俺)

かなり人も入ったし、アクトも個性があっていい感じで、いい感じのイベントできたね!!!
きてくれた皆さんも、出てくれた人も、みんなありがとう!!
またきてねー。

今回はわたくし、音楽理論の講義と、機材の額が非常に高い「ブルジョア」ライブをさせていただきました。

音楽理論の講義では、倍音・トニック・ドミナント・サブドミナント・和音の転回形といった「音楽理論の基本的な概念」を広めたジャン=フィリップ・ラモーからお話をスタートさせました。

そしてラモーの時代が捕われていた時代精神について説明しました。
つまりこの時代には、自然科学から物事を説明するのがクールだった、って話ですね。
デカルト以降、知性と理性がクールで教会のやり方に従うのはワックだって流れに進んでいくわけです。
いわゆる啓蒙主義時代。

この中で百科全書派のディドロやダランベール、フランス革命にも影響を与えた思想家ルソー、ラモーが実はつるんで、百科事典の音楽の項目を書いていて、その中でこの音楽理論が広まっていくわけです。

詳しくは以下の論文を参考にしてください。

ダランベール著『ラモー氏による理論的・実践的音楽の基礎原理』に関する考察
片 山 千佳子ほか

http://www.lib.geidai.ac.jp/MBULL/34Katayama.pdf

片山さんは東京芸術大学の楽理科の教授で、とてもわかりやすくて、かつクリティカルな論文をたくさん書かれています。リスペクト。

こういう音楽理論関係の便利なリンクまでつくってくれてありがたい。
http://www.geidai.ac.jp/~katayama/database.html#anchor_database

リンクをたどっていくと、こういうのが無料で読めちゃう。
「Modeling Diatonic, Acoustic, Hexatonic, and Octatonic Harmonies and Progressions in Two- and Three-Dimensional Pitch Spaces; or Jazz Harmony after 1960」
http://www.mtosmt.org/issues/mto.10.16.3/mto.10.16.3.waters_williams.html

マイルスの黄金カルテットがやっていたことって、未だになんなんだって感じのことをやってるんですが、それへの一つの回答ですよね。またここ1年ぐらいずーっと僕が取り組んでいるネオリーマンメソッドの応用でもあります。英語が読める方は非常に面白いので読んでみてください。

話はそれましたが、まとめると、人間の中心がキリストの「愛」から、「理性・知性」へと15世紀以降、デカルト以降変化していきます。啓蒙主義もその流れの中にあり、その一派百科全書派は、知性が全人類に芽生えるように、知識は特権的はなく開かれている必要がある、と考え全ての知識を明文化し、広めることに注力しました。そうしてできた百科事典の音楽の項目はルソーが書いており、ラモーとも親交がりました。ラモーの考えはこの百科辞典にものっていますし、後にダランベールが解説書を書き、一気に広まったのです。この時代の音楽理論は、この理性・知性の流れに乗っかっているので、音楽を自然科学的に説明したいという欲求が強いため、結果として倍音という自然現象をあまりに重要視しすぎた、というのが私の考えです。

当日は、他にも色々しゃべった気がするけど、会場特典ということで…

で、ライブのほうは、トラクターにマシーンに鍵盤×2台という構成で、自分の曲をマシーンでプレイしながら鍵盤を弾いたり、DJしながらそこにマシーンでリズムを重ねたり、鍵盤を弾くというプレイでした。

ちょっと実験的なプレイだったので、まとまりに欠けていたな、という反省はあります。
が、ホームイベントなので、実験的なことを続けていきたいと思います。

次回もよろしく!!!

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