2014年6月30日月曜日

ドラムフレーズの聞き取り方・練習の仕方

ドラムフレーズの聞き取り方・練習の仕方

 まず音源にあわせて、ハイハットを四分音符で演奏します。元の音源にハイハットが含まれていなくても構いません。単にビートを把握しやすくするために、ガイドラインとしてハイハットを演奏します。

 次に、ハイハットを演奏しながら、キックだけを集中して聞き取ります。キックはビートの性格を決定する最重要な要素です。キックが聞き取れたら、四分音符のハイハットとキックだけを、何回も繰り返して演奏してみましょう。そうすると、先ほどまで馴染みがなく、聞き聞取りづらかったビートが、意外と理解できるようになっていることに気付くでしょう。ハイハットのガイドラインとキックを手がかりすることで、その他のスネアやタムといったパートがどの位置にあるのかを理解できるようになったのです。

 これは常にいえることですが、対象を分析する際、全てを同時に捉えようとすると失敗します。しかし、たった一つに集中することから始めると、必ず成功します。これはとても重要な原則です。人間は一度に多くを処理することはできないので、小さく小分けした対象に限って考察を進め、最終的にそれらを組み合わせ、大きく複雑な構造物として認識するようにしたほうがいいでしょう。最初から全てを理解しようとすると、分からない部分が必ず出てきます。その一部の分からない箇所のせいで、あなたは全てがわからないような気持ちになり、分析することを放棄するでしょう。理解できるチャンスがあったのにも関わらず、過剰な完璧主義のせいで、全てを放棄してしまうのです。大事なことは、対象を自分の理解できる範囲に絞ることです。例え他人が、「なんてつまらない考察をしているのだ」とあなたを馬鹿にしても気にしてはいけません。わかってもいないのに、わかった気になるよりは何倍もマシです。繰り返しになりますが、分析する際には、シンプルなたった一つ対象に集中することから始め、最後に全てを組み合わせ、大きく複雑な構造物として認識するようにしましょう。他に近道はありません。

 さて、ドラムフレーズの聞き取りに話を戻しましょう。今、バスドラムを聞き取れたところです。次にスネアを聞き取ります。ここでは一度キックのことは忘れて、ガイドラインとして演奏しているハイハットとの関係でスネアを把握するといいでしょう。つまり、スネアだけに集中するということです。四分音符で叩いているハイハットとの重なり具合で、どこにスネアが配置されているかを掴みます。例えば、2つめのハイハットとスネアが重なっていれば、2拍目にスネアがあるということが簡単にわかります。他にも2つめのハイハットとスネアが重なっておらず、少し後ろにスネアがあり、しかし3つめのハイハットよりも前にあるとすれば、きっとこのスネアは2拍目の裏拍にあるのだろうと予想をたてることができます。あとはどれくらい裏なのかを集中して聴き取ればいいのです。

 さて今までガイドラインのハイハットを4分音符で演奏してきましたが、実際には8分音符で演奏した方がよりビートを把握しやすいです。より細かいグリッドを提示することができるからです。方眼紙を想像してください。1平方センチメートルの方眼紙より、1平方ミリメートルの方眼紙の方が、より正確に対象を捉えることができるのと同じです。ただし、八分音符を正確に演奏する技術があることが前提として必要です。もし八分音符を演奏することが難しいようならば、これはやめておきましょう。そもそもこの場合、分析する対象があなたにとって難しすぎるのかもしれません。再生スピードを下げるか、対象を他のもっと簡単なものにすることをおすすめします。

 さて、スネアを聞き取ることができたので、最後にハイハットです。ここで聞き取るべきは、ハイハットの配置されているタイミング、そしてクローズなのかオープンなのか、最後にハイハットの長さです。まずはハイハットの種類のことは気にせずに、配置だけを聴き取りましょう。そして次に、オープンの箇所を掴みます。そして最後に、クローズハイハットの中でも長い物と短い物を区別します。一つずつ順番に把握するようにしましょう。ハイハットはニュアンスが多彩で、ドラマーでない人間にはとても難しいのです。あせらずに慎重にいきましょう。

 キック、スネア、ハイハットが聴き取れたので、あとはタムやクラッシュ、ライドを適宜採譜します。ビートの核が聴き取れていれば、これらの副次的な要素は比較的簡単に聴き取れるはずです。

 さてこれらの要素を採譜したら、なんらかのメモをすることを私はオススメします。人によっては書き取ることを推奨しない人もいます。しかし私の考えでは、ビートをメモすることは、より難しいフレーズを覚えること、復習することをサポートしてくれます。メモされたフレーズはあなたの想像力次第で、とても遅いスピードで再生することができます。キックではじまって次にスネアがきて、ハイハットと重なるといった一連の手順の確認を、あなたの好きなスピードでおこなうことができるのです。もちろん実際の演奏を聴くことを軽視してはいけません。本当のグルーブは記すことができないからです。グルーブは紙の上ではなく実際のプレイの上にあります。しかし、このこととは別に紙に書くことによってビートを把握しやすくなる、ということも忘れないで欲しいのです。

 ちなみに私は自作のノートに記録しています。こちらでも販売しています。
http://bccks.jp/bcck/121585/info
 自分が分かれば何でも良いので、エクセルでこのようなシートを作るのをお勧めします。



 さて紙にメモしたフレーズを練習しましょう。ここでも聴き取ってきた順番と同じように、まずは均等に配置されたハイハットとキックからスタートしましょう。これができるようになったらスネアを足し、最後にハイハットを実際の演奏と同じものに入れ替えます。キック、スネアまでは比較的簡単にできますが、複雑なハイハットを加える際には多少困難さがあるでしょう。もし複雑なハイハットが演奏できない場合、思い切ってハイハットのことは忘れるのも一つの手です。完璧主義に陥らないことが音楽にとっては重要です。


 さて練習をはじめたらそのフレーズが体にしみ込むまで、とにかく何回も繰り返して練習します。慣れないフレーズがあれば、その一拍だけを繰り返し練習します。大事なのはとにかくできるところから始めること。繰り返すこと。あきらめないことです。応援しています。

2014年6月6日金曜日

http://www.whosampled.com/sample/202050/Theo-Parrish-Feeling-Good-(Theo-Parrish-Re-Edit)-Mandrill-Feeling-Good/

2014年6月2日月曜日

僕がバスケ部をやめた話 その2

まだ、書きます笑
本題はここからです!

で、夏合宿全力でやって終わろうと決めてたんでした。思い出しました。全力でやりすぎて、合宿の全練習を終えて監督の挨拶を聞いてる時に倒れます。倒れる時は、目の前が真っ白になって、気づいたら床にいます。自分でもなにがあったかわからない。しかも起きれない。人生で倒れたのはあの一度だけです。

それでまあ自分なりにはやりきったということで、バスケ部をやめました。

で、久しぶりにあった部活の同期がそのことを覚えててくれて、しかも割とそこまで下手ではなかった、と。少なくとも部活で一番下手ってことはないのは確実だし、練習も全力でやってた。当時は辞めた理由が全くわからなかった、と。もっとやれたのに、と。

これがとても嬉しくて僕は泣いてしまいました。

一緒にがんばっていた仲間がそう思ってくれていたというのは嬉しいなあ、と。十何年ぶりですけど。

もも上げっていう練習があるんですが、それを僕はなんかすごい上げてたみたいで、僕が部活を辞めた後も「○○(丸には私の本名が入ります)もも上げ」と、親しみとリスペクトとからかいを込めて呼ばれていた、とのことです。嬉しいなあ。

まぁ、そんな感じで昔は一生懸命だったなあ、という話でした。

俺が高校のときバスケ部をやめた話

すごい昔話なんですが、今日結婚式の二次会で高校ぶりに部活の同級生にあって、そのときの話がすごい嬉しかったので記録します。ただの自分語りです。

僕は高校時代最初はバスケ部だったんですが、1年の夏合宿後にやめました。確か。

で、その理由は、バスケットで全く同期に太刀打ちできない。勝てない。この世界でやってくのは無理だな、と感じたからでした。

いくら全力で走り込んでも、テクニックを練習しても、全く勝てない。相手にならない。これは相当厳しいぞと。

僕を実際に見たことがある人ならわかると思うんですが、大男ひしめくバスケットボールの世界でやっていくには全くもって小さい。筋肉質でもない。

歯が立たない。同期も先輩もスーパーサイヤ人のように僕の目には写っていました。

それでも中学校ではキャプテンでレギュラー。センターやフォワードと1on1をしても勝っていたので、それなりに強かった。僕は結構真面目に練習するし、多少の体格差はカバーできていました。

しかしそれはあくまでそれは中学校の範囲。高校になると元地区の選抜メンバーみたいな人しかいない。繰り返しになるけど全く歯が立たない。

 バケモノみたいなやつがいるなあ!と。遺伝子レベルで違う人間だなあと。しかも死に物狂いで、練習する。この人達には絶対勝てないなあ、と当時思いました。

とにかく部活で一番自分が下手で、全くゲームになっていないし、練習についていけてない、と思ってました。

それでバスケットはここまでにして、もうひとつやりたかった音楽に本格的にしようと決めたんです。

今書いてて思い出したんですが、一年間で一番辛くてキツイ夏合宿を全力でやりきって、それで最後にしようって思ったんでした。全力でやって僕のバスケット人生は終わりにしよう、と。勝つためにやるバスケットはここまで、と。勝たなくてもいいという気持ちでバスケットやることはあっても、勝つために必死に練習するぞ、ってのは夏合宿で最後にしようと。

あー、思い出した。これ書き始めたときは、夏合宿が辛すぎて辞めたんだと思ってました。そういえば、違かった。

なんでもスポーツとか競技をやる人は、勝つためにやってると思います。日本一になる気持ちで。なれませんけどね。なれないけど、絶対負けないぞ、と。勝つためになんでもやるぞ、って気持で練習してる。

これって非常に辛いです。練習すごい大変。文科系の人からしたら信じられない位走る。もう死にそう。それでも少しづつしかうまくならない。体力も、つかない。

それでも続けれるのは、勝ちたいという気持があるからなんですね。それだけに支えられて練習するわけです。

けれどもこの気持がゆるいでしまうと、もう続けれない。こんなシンドイことできない。勝ちたい。勝つために全力でやる、という気持がないと、辛い練習を続けることは最早無理。

もしかしたら、なんとなくで練習していく、というやり方もあったかもしれない。けれどそれってやっぱり、一緒にコートに立つ仲間に失礼ですよね。うまくなりたいと思っている人に失礼。全力でやってる人の中に、なんとなくのひとがいたらやっぱりダメだと思うんです。

で、話を戻すと、自分が部活で仲間に全然歯が立たない。それでも強くなるために練習を続けられるほど、本当に自分はバスケットで勝ちたいのか、と自分に問うたときに、そうじゃないのかもしれないな、と。もちろんバスケットは好きだけどね。

真剣に続けるっていうのは、上手くならなくても、下手でも、誰に勝てなくても、誰も認めてくれなくても
それでもやるぞっていう覚悟が必要です。それがあれば弱くても続けれると思います。でもそのときの僕は残念ながらそうじゃないな、ということに気づいてしまいました。ということだと思います。

続く。