2013年2月6日水曜日

レビュー?別宮貞雄「ドビュッシー 前奏曲集 第一巻 全曲研究」

新しい本が来たので、勉強しながらレビューします。

別宮貞雄「ドビュッシー 前奏曲集 第一巻 全曲研究」
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%89%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%BC-%E5%89%8D%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E9%9B%86-%E7%AC%AC1%E5%B7%BB-%E5%85%A8%E6%9B%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6-%E5%88%A5%E5%AE%AE%E8%B2%9E%E9%9B%84/dp/4874631681

メシアンによるドビュッシー分析を、代筆したような作品。
筆者はフランス六人組の一人ミヨーに師事。
その後メシアンにも師事。
メシアンの分析の本はこちらも参照されたい。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A1%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E3%83%A9%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%AB%E6%A5%BD%E6%9B%B2%E5%88%86%E6%9E%90-%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A8-%E3%83%A1%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%B3/dp/4118100916 …


メシアンの作曲の授業はブーレーズもうけてる。その他にもシュトクハウゼン、クセナキスなど、なだたる作曲家がうけている。現代音楽に圧倒的な影響を与えているものと思われる、


以下、著作ではクラシックの和声の表記が使われているが、私はジャズメンなのでコード標記も駆使します。

○和音における五度音の変質
―五度が半音上昇(変化)した和音―

C E G#という和音。(Caug)
これはC E Gの和音の五度(G)が半音上がった(変化)した和音である。
これを下降変質和音という。

ちなみに、この和音は、Amキーの和声的短音階(Aマイナースケールの、7番目の音(G)を半音あげたスケール)の3度(C)にできた和音である。

しかしこれがAmキーででてくることは少なく、むしろ、
コード:C → Caug →F
という進行の中で出てくることが多い。

―五度が半音下降(変化)した和音―
C E Gbという和音。(コードでは表記しづらい)
これはC E Gの和音の五度(G)が半音下がった(変化)した和音であるが、この形で使用されることはほとんどない。

大抵の場合は、
Gb C E
つまり、最低音が下がった形、
第二展開系で使用されることがほとんどである。

さらにいうと、3和音で使われることもほとんどなく、
7の和音もしくは9の和音で使われることがほとんであり、
以下のようになる。

Gb C E Bb←FメジャーのドミナントコードC7の5度が半音下がった形。
Gb  E Bb Db←FマイナーのドミナントコードC7b9のルート省略形の五度が半音下がった形。

―解決先―
Gb C E Bb
Gb  E Bb Db

どちらの和音も、EがFに、GbがFに解決しようとする。
このように解決された音(F)はドミナントノート(その調の5番目の音。たとえばCメジャーならG、GメジャーならD)に聞こえる性質があるので、FがドミナントノートになるBbメジャーキーのように聞こえる。

なるほど。

Gb C E Bb(?)→
F D F Bb(Ⅰ46)→
F C F A(Ⅴ)→
Bb D F Bb(Ⅰ)解決

なるほど。

最後の和音Bbを、分かりやすくCにしてみよう。
つまり、全体を全音移調させる。
すると、

Ab D F# C(D7の五度が半音下がったもの)→
G E G C(C)→
G D F B(G7)→
C E G C(C)解決

おーわかりやすい。
ようはドッペルドミナント(の五度下げ)→トニック→ドミナント→トニックというコードや!!!

最初の変化和音はドミナントコードではなく、ドッペルドミナントだったんだね。
だいたい、ドッペルドミナントの変化形であると考えてよい。



つぎに、
Gb  E Bb Dbこいつ。
こいつも解決先は同じだが、
これも先ほどと同じように全音移調させると、

Ab F# C Eb
こいつは実はAb7だよね。


Ab D F# C(Ab7、Ⅴ/Dbでもあるし、V/Vでもある!!)→
G E G C(C、Ⅰ46)→
G D F B(G7、Ⅴ)→
C E G C(C、Ⅰ)解決

ってなってるね。

Gb  E Bb Dbは、



D7b9(D F# A C Eb)のルート省略形(F# A C Eb)
からさらに五度を下げたもの(F# Ab C Eb)、

もしくは、
Ab7―つまりDbをⅠと考えた時のⅤでもある。

なるほどなあ。





0 件のコメント:

コメントを投稿